こんにちは。ザ・ゲートホテル両国のスタッフです。今回は、客室やテラスからもその美しさを愛でることができる大名庭園「旧安田庭園」をご紹介いたします。
旧安田庭園とは
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旧安田庭園は、元禄4年(1703年)に、後の常陸国・笠間藩主(ひたちのくに・かさまはんしゅ)である、本庄因幡守宗資(ほんじょういなばのかみむねすけ)が下屋敷として拝領し、築造したといわれる庭園です。
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明治維新後は、旧備前・岡山藩主(きゅうびぜん・おかやまはんしゅ)の池田章政(いけだあきまさ)邸となり、明治24年(1891年)に安田善次郎(やすだぜんじろう)の本邸となりました。そして、大正11年(1922年)、善次郎の没後、東京市に寄贈され、昭和2年(1927年)に一般公開されました。昭和20年には占領軍に撤収されましたが、昭和29年に東京都へ返還され、31年に開園しました。
関東大震災や戦災等により荒廃した時期が何度もありましたが、昭和42年(1967年)に墨田区に移管された後、大規模な改修工事が行われ、昭和46年に新装開園しました。その後、平成8年(1996年)、明治時代の代表的な庭園として、東京都の名勝に指定されています。
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かつては隅田川の水を引き入れ、潮の干満によって変化する景観を楽しむ、いわゆる池泉回遊式庭園として整備されていました。しかし、隅田川の水質汚染と洪水防止対策により、現在は庭園の地下にある貯水槽と池の水をポンプで循環させ、人工的な潮入を再現しています。
旧安田庭園へのアクセス
ザ・ゲートホテル両国より徒歩1分、電車でお越しの場合は、JR総武線「両国」駅西口から徒歩4分、都営大江戸線「両国」駅A1出口徒歩4分です。
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庭園内の見どころ
心字池
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実は中央の池は、「心」という字をかたどった心字池というものだそうです。池を取り囲む橋を渡り、散策路を歩いてみてください。水面にも映る美しい四季折々の花木や、野鳥の姿を見ることができ、自然の眺めを堪能することができます。
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西門近くには、池の水位調整のために作られた旧水門がありますが、昭和40年(1965年)頃には閉じられ、隅田川との導水溝も閉じられました。現在は当時の姿をとどめる遺構として保存されています。
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駒止石(こまどめいし)
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旧安田庭園の奥に、「駒止石」という、大きな景石が設置されています。
3代将軍家光の時代、台風により隅田川が大洪水を起こす、甚大な被害がありました。誰もが尻込みする濁流の中、旗本・阿部豊後忠秋(あべぶんごのかみただあき)は、馬で隅田川を渡り、被害状況を調べて回りました。その際、馬をつなぎ止めて休憩したのが「駒止石」だと伝えられています。
駒止石と向かい合うように設置された駒止稲荷は、当時この周辺に住んでいた人々が忠秋の徳を敬い、この地に祀ったものです。
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季節や時間とともに楽しむ風景
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新緑の時期もおすすめではありますが、特に11月下旬~12月初旬頃の紅葉シーズンは、色鮮やかに映える風景となります。
紅葉を見に訪れる方も多くいらっしゃいます。都内有数の紅葉スポットよりも穴場ですので、この時期にザ・ゲートホテル両国をご利用の方には、是非お立ち寄りいただきたいと思います。
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ちなみに、ホテルの角部屋に位置するお部屋タイプ、「シーニックハリウッドツイン」ですと、階数によっては客室の窓から旧安田庭園が見えます(事前に階数のご指定はいたしかねます)。
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日没後から閉園までの時間は、ライトアップもあります。
コロナ禍以前は、ここで茶席や三曲演奏、縁日などのイベントが行われることもあったそうです。海外のお客様にも、日本らしい雰囲気を味わっていただくのにぴったりの場所なので、イベントの再開が待ち遠しいですね。
最新のイベント情報は、墨田区観光協会HPでもご覧いただけます。
近くの両国国技館や高速道路の喧騒が嘘のように、静かに自分自身と向き合う時間が持てる庭園です。ベンチに座って、ほっと一息ついてみてはいかがでしょうか。
*掲載されている写真の撮影は、2021年12月初旬に行いました。
Visiting Information
- 施設名 旧安田庭園
- 住所 〒130-0015 東京都墨田区横網1-12-1
- TEL 03-5608-6661(墨田区道路公園課)
- 開園時間 4~9月 9:00~19:30 / 10~3月 9:00~18:00
- 閉園日 12/29~1/1
- 入園料 無料
*最新の情報は直接、墨田区道路公園課にお問い合わせください。
Where to stay
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Drop in on us
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